介護中の洗濯、困るのはやっぱりアレですよね
便・尿・吐物がついてしまった時の洗濯方法は?
介護をしていると避けて通れないのが便や尿、嘔吐物で汚れてしまった衣類や、バスタオルやシーツなどの洗濯物です。このままでは洗濯機に入れられない(泣)。仕方のない事、介護されている本人が一番つらいんだから・・・・。
解ってる、わかってるけど私だって辛い。赤ちゃんのうんちの時はまだよかったけど、大人のうんちは半端ありません。特に初心者には抵抗のあること。
でも、泣かないで。
大丈夫です。ちゃんとやれますから。
消毒して、洗濯機に放り込む。
それで、OKです。(他の記事で洗濯機の紹介をしています)
まず手袋・マスクをしましょう!
注意しなければいけないのは、素手で扱わないということ!
「汚い!」とか「クサイ!」とか以前に、これらの汚れは、色々な菌やウイルスの感染源となっているおそれがあります。介護をしているあなたが病気になってはいけません。例えばノロウイルスに感染して、下痢や嘔吐を繰り返すあなたの世話を誰がしてくれますか?
使い捨てのものがあれば一番ですが、なければ専用のゴム手袋準備しておきましょう。
最後に消毒すればいいので。はい。
ただし!手袋を脱いだ後も、しっかり手を洗って下さいね。よく泡立てた石鹸で手洗いをして30秒以上十分すすぐ。これで大丈夫ですが、その後アルコールの刷り込みをしておけば完璧。外科手術前の手洗いと一緒です。
捨てられるものはビニール袋に入れて捨てましょう。
脅すようですが、大事なことなので最初に言っておきましょう。
捨てられるものは、捨てて下さい。ビニール袋に密閉して、特にノロウイルスに感染していると解っている場合は、出来るだけ捨てて下さい。洗濯機を介して他の洗濯物にウイルスが付着してします可能性もあります。ノロは、アルコール消毒が効かないんです。ハイターなどの「次亜塩素酸ナトリウム」系の漂白剤(混ぜるな危険!って書いてあるやつです)は効きますので、こちらで消毒しましょう。
消毒用バケツにビニール袋をかぶせておきましょう
バケツを消毒するのが面倒なので、消毒用のバケツに、ビニール袋をかぶせておくと後が楽です。蓋つきのバケツがいいですが、ビニール袋なら、簡易的に口をしばっておけばいいですね。中に水か、できればぬるま湯(40℃くらい)を張っておきます。
こんなおしゃれな蓋つきバケツなら、置いておいても目障りじゃないですね。スツールとしても使えますよ。
製品の希釈度に従って、漂白剤を溶かしておきます
製品に書いてある希釈度にしたがって、漂白剤をバケツの水に溶かしておきます。これ、ちゃんと使用する製品の表示を確かめてくださいね。同じハイターでも、家庭用のものと、病院などで使われているものとで濃度が違っていたりします。水5Lあたりの使用量を控えておくといいですよ。
ここで問題です。どちらの漂白剤を使用しますか?
塩素系(ハイター、ブリーチ系 混ぜるな危険!)次亜塩素酸ナトリウム
混ぜるな危険!酸性の物質と混ぜると、有毒ガスを発生します。呼吸器系に刺激あり
しかし、何といっても強力な消毒・殺菌効果は魅力的!ウイルスに対抗できるのは、もはやこいつだけと言っても過言ではありません。ただし、脱色してしまうので、色柄ものには厳禁です。
し・か・し!色柄ものとかって言ってられる場合ですか?そんなことより消毒です。刺激が強くて大丈夫かな?と心配になりますが、最終的には紫外線で分解されるので、環境汚染の心配はありません。あなたが、吸い込まないように蓋をしておいてください。
酸素系(ワイドハイター・オキシクリーン)過炭酸ナトリウム
危険度小。混ぜても有毒ガスが発生することはありません。尿汚染程度ならこちらで十分ですね。軽度の便汚染でも、けっこうすっきりします。部分的なものなら、直接つけて、洗濯機に放り込むという手もあります。ただし、除菌はできても殺菌は出来ません。
液体タイプのものがお手軽で、毎日洗濯機に入れて使うのにおすすめですが、粉末タイプの物の方が効果が高いですよ。ただし、粉末タイプは毛や絹の製品には使用できません。使い分けられる方はお試しください。
さあ!こい!戦いに挑もうではないか。
まずは、固形物の除去から
ラッキーなことに、それが固形物であった場合は、トイレットペーパーでつまんでトイレに流しましょう。トイレまで行けないわ、という場合はもう、ティッシュやいらない紙(新聞紙も貴重品となりましたが)にくるんでビニール袋に入れてゴミに出してください。くれぐれも、ティッシュはトイレに流さないでくださいね!
便がついてしまったところですが、いらない布切れ(いらない服やタオルをウェスにしておくと便利)で便がついていたところをちょっちょっと拭いておきましょう。ウェットティッシュでもいいです。これも、トイレに流さないよう注意してくださいね。
手洗いで下洗いをする
固形物を取り除いたら、次は下洗いです。固形物じゃなかった場合はここからスタート。なんだかなあ、という未消化なものがくっついている場合は、トイレの水を流しながら、そこですすいでみてください。抵抗のある方は、ビニール袋をかけたバケツに水を張ってですすぎましょう。使った水はトイレに流してください。
出来れば風呂場や洗面所で、水を流しながら行うのがが一番いいです。けっこう大物の洗濯物と闘うことがありますので、風呂場が一番おすすめです。後で掃除すればいいんです。水で流すことが一番清潔です。そのうち、慣れます。固形せっけんである程度手洗いでしまうのもおすすめです。タンパク質を出来るだけ落としましょう。これが、消毒効果を上げるコツです。
バケツでつけおき
先ほど漂白剤を希釈しておいたバケツに突っ込みます。ビニール袋で落し蓋状態にして、洗濯物がしっかりつかるようにしましょう。
頑固な汚れは、漂白剤を直接つけて、さらにつけ置きする方法もおすすめです。塩素系(ハイター)は30分くらいで除菌できます。
酸素系(ワイドハイター、オキシクリーン)は、酵素系の洗剤と一緒につけおき洗いするのもおすすめです。臭いがしっかりとれます。1時間くらいつけていてもいいですが、2時間は超えないようにしましょう。私は面倒なので、30分くらいで次にいきます。
この時、一緒に手袋も消毒しちゃってOKです。
洗濯機に放り込む
消毒が終わったら、洗濯物をバケツから出し、そのまま洗濯機に放り込みます。洗濯用洗剤を入れて洗濯機を回します。
「あのお、漂白剤のすすぎはいらないんですか?」
面倒なので私はしません。
普通に洗濯するときに、洗剤と漂白剤を一緒に投入する方法もありますので、気にしていません。
酸素系も一緒ですが、こちらはほかの洗濯物と一緒にしてもそれほど心配はありません。除菌されているので、気にならなければ、自分たちの洗濯物も一緒に洗ってしまいましょう。酵素入りの洗剤がおすすめです。
消毒が終わった手袋は、すすいで干しておいてください。
漂白剤を入れたバケツにかぶせてたビニール袋の中に、最初に発生した固形物のゴミを入れ、まとめてしまえば2重のガードになるのでおすすめです。
自治体の方針に従って処分してください。うちは、燃えるゴミでOKです。
乾燥させる。天日にさらす。
臭いが残っちゃったなーというものだけでも、お日様にあてると気分が違ってきますよ。
まとめ
排せつ物や吐物がついてしまったものの洗濯は、まず固形物を取り除き、手洗いをしてタンパク質を除去します。そのうえで、用途に合った漂白剤で消毒しましょう。消毒が終わったら、洗濯機に放りこんで、酵素系の洗剤と一緒に洗ってしまえば大丈夫です。お日様に天日干し出来たら最高!マーベラス!あなたは完璧です。自信をもって介護してください。
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