寝ている間に足が吊る!原因と対処方法は?地獄からの生還方法は?
寝ている間に足が吊る!この地獄を引き起こした原因は何?
こうしてキーボードをたたいている間も、左足が吊りそうになっている私です。左足の付け根と腿の側面、なによりふくらはぎの外側がやばい感じです。どうやばいかというと、ささみの筋のようなものがねじれてきゅん!とするような、筋が違ってしまいそうな、やばい予感が続いています。
もう、これって何でなるんですかね?最近はもう頻回で、変な病気でも隠れているのではないかと疑うほど。一時期収まっていたのですが、最近また吊りそうな状態が続くようになりました。
もしかすると、寒くなってきたからかも・・・。でも、まだ今はいい。起きているから。
寝ている時がサイアクです。西洋では「魔女の一撃」とかいうようです。
「イタタタ・・・!」と就寝中に突然足がつって、ひきつけるように目が覚める。足の親指をそっと曲げ伸ばししながら、それでもまだなんか引っかかってくるような不安におびえながら、ひたすらこの症状が過ぎ去るのを祈る。あ、解放されたと思った瞬間、またよみがえりそうな不安。叫びたい、真冬の明け方だけど、わめきたい!
「助けて!!!!!この地獄から誰か救い出して!!!!」と。
足が吊る原因は、「冷え」。
足がつる時ってどんな時でしょう?もしかして、最近足が吊りやすくなったのは、朝夕冷え込むからなのでは?と思いました。
足が吊ってしまう原因には「冷え」が大きく関係しています。
「冷えは万病のもと」といいますが、結局冷えると血管が収縮して血行が悪くなるんですね。血液というのは全身に酸素や栄養素を運んでいますから、この流れが滞ると体に不調が現れてくるのです。
特にふくらはぎは「第二の心臓」といわれるほど全身の循環に大きな役割を担っています。ふくらはぎがポンプの役割をして、重力によって下がった血液を全身に戻すポンプの役割を担ってくれるのですね。このふくらはぎの筋肉が冷えて凝り固まってしまうと、血液の循環が滞ってしまい、血行不良をおこしやすくなります。
血行不良になると、筋肉を緩める成分が不足するため、収縮したまま、つまり足が吊った状態になってしまうのですね。特に睡眠中は歩行によるポンプ作用が働いていない為、血行不良となって足が吊ってしまうことが多くなるのですね。
水分代謝とミネラルのアンバランス
筋肉の収縮にはミネラルが大きく影響しています。カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、神経から筋肉の伸縮を命令する電気信号を伝えるのに大きな役割を果たしています(生物でちょっと習いましたよね。カルシウムチャンネルや、ナトリウムチャンネル)。大量に汗をかいたりすると、汗と一緒にミネラル分が失われます。すると、神経伝達が上手く機能しなくなり、そのため足の筋肉は硬直しやすくなり、痙攣を起こしやすくなるのです。また水分が不足していると循環血液量が不足し、全身に十分な血液量を巡らせることが出来なくなります。よって、水分が不足=脱水状態においても、足がつりやすくなってしまうのですね。
こんな日は「魔女の襲」にご用心!
激しく運動した日
運動をして、身体の代謝を良くするのはとても良い事です。しかし、たくさん汗をかいたり、筋肉を使用した日は、足が吊りやすくなっているのでご用心。汗をかくと、ミネラルが体外へ流出してしまうので、筋肉の収縮が阻害され、血液循環が悪くなります。すると、老廃物がたまりやすくなり、筋肉疲労をおこします。のままの状態で寝てしまうと、筋肉を緩ませる成分も不足したままとなり、夜中に足がつりやすくなってしまいます。お風呂に入った時や、寝る前に良くマッサージして血液の循環を促し、筋肉を柔らかく保つことが予防策となります。
底冷えのする日
寒さによって筋肉がカチカチに硬直してしまう、冬の底冷え。できればゆっくりとお風呂につかって温まって、筋肉を柔らかくしてから寝たいものです。
魔女の襲撃に備えて早めの予防策
予防策1:ストレッチ
アキレス腱をゆっくりと伸ばします。上向きに寝た状態で、足首を向う側へ倒したり手前に曲げたりと数回ゆっくり繰り返します。寝ながらできるので寝る前におすすめです。また、ツボなどを刺激するのも効果的です。
承山(しょうざん)=ふくらはぎの中央、左右の筋肉の分かれ目
は、足の筋肉痛やつり、こむら返りに効果的なツボなので、寝る前など押しておくと良いでしょう。腰から足にかけて関節や筋肉をやわらげる働きがあるので、特にぎっくり腰の痛み等に効果があると言われています。
こんなツボ押しのグッズもありますよ。
予防策2:ゆっくりと半身浴
冷えをとり、身体を温めて、全身の血行を良くしましょう。半身浴なら、心臓や肺への負担も軽いので、全身が温まるまでゆっくりと入ることが出来ます。筋肉の緊張がほぐれ、筋肉の緊張状態が続くといった、こむら返りの予防になります。
香りのよいバスソルトで優雅なくつろぎタイムはいかがですか?
予防策3:就寝前のスポーツドリンク
入浴中は、以外と汗をかいているもの。そして、睡眠中の発汗量はなんと350mlといわれています。お休み前にスポーツドリンクなどを飲んで水分とミネラルを補給しましょう。ただし、飲みすぎると逆にカラダを冷やしてしまうので、常温か温かいものをゆっくりと摂取するようにしましょう。
パウダータイプなら場所もとらず、お湯で溶かして飲むことも出来ますよ。
予防策4:レッグウオーマーで足元あったか
人間の体で「首」とつくところは、温めてあげましょう。というのも、ここは、身体の中で大切なところで、身体の表面近くを大動脈が走っているところだからです。触れると脈を感じませんか?ここを温めてあげると、温まった血液が全身に流れるので身体全体が温まります。
おすすめなのが、レッグウオーマー。定期的に流行がやってくるレッグウオーマーですが、ゆったりと足首を包み込むので、足元を温かく保ちます。靴下も温かいのですが、締め付けにはご注意ください。かえって血行が悪くなったり、むくんだりしてしまいます。
「魔女の襲撃」に出会ってしまったら?救世主 漢方薬「芍薬甘草湯」
でも、足が吊ってしまった!
そんな時の救世主が、漢方薬「芍薬甘草湯」。
漢方というと、すぐには効いてこないようなイメージがありますが、「芍薬甘草湯」は、なんと急に襲ってくるこむらがえりに即効性があります。
どのように効くのかというと、芍薬甘草湯には、横紋筋と平滑筋のどちらの筋肉の収縮も緩める働きがあるのです。驚いたことに、横紋筋については筋弛緩薬と同等(!)、平滑筋については抗コリン薬などと同等の効果があるのです。
・寝ていて突然こむら返りを起こした
・久々の運動中、いきなり足がつった
・水泳中に足がつった
こんな症状に効果があります。
芍薬甘草湯の芍薬に含まれる成分が、筋肉の収縮に必要なカルシウムが細胞内に入ってくるのを阻害し、結果として筋肉の収縮を押さえると考えられています。 また甘草に含まれる成分が、カリウムイオンの放出を増やすことによって、神経筋シナプスにある、アセチルコリン受容体に作用し、筋弛緩の働きをもつとされています。漢方薬なのに、かなり強力な作用ですね。これによって筋の痙縮が解除されるようです。
一箱あれば、あの恐ろしい「魔女の一撃」から身を守ることが出来ますよ。冷え込みが気になってきたら、ぜひご常備くださいませ。